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毎年恒例の古典芸能
前回の記事があり得ない長さになっていました、Bunzoです。
本当に失礼しました…orz

それに気を付けつつ。
本日は平安神宮にて薪能の音響スタッフとしてお手伝いしてまいりました。
綺麗な快晴で天気の心配は何も無く行えたのは良いのですが…

暑い。(;'A`)

ちょっと動いては汗が出る。
なので、配線してはちょっと休憩、テストしてはちょっと休憩…
汗とは無縁だったアフリカの猛暑が懐かしい。(笑

さてさて。配線も済み…

「只今、マイクのテストを行っております…ハッ、ハッ、ハッ!


…マイクのテストも終えました。修学旅行生の注目の的です。

あとは会場整備を待つばかり。ちょっと見て回ってみましょう。
毎年恒例の古典芸能_e0015879_2239543.jpg

写真左側、作業なさってる方がいらっしゃる場所が能舞台。
先生方が舞い、謳い、語る場所です。
ちょっと写真では潰れてしまっていますが…舞台上方の竹の中には照明が仕込んであり、夜からの舞台を明るく照らし出します。
さて、その能舞台から右方へと伸びる部分。ここが控え場所、"鏡の間"と舞台を繋ぐ花道です。演目によってはここを使って演ずる場面もあったりするので、ただの通路、という訳ではありません。

毎年恒例の古典芸能_e0015879_22462174.jpg


さて、こちらがその控え、"鏡の間"から舞台に向けて撮影した写真です。
実際の舞台ではここに大きな垂れ幕が吊され、役者の合図でさっと上げられて出入りがなされます。
奥に見える灰色の場所が放送本部。ここに私は待機し、マイクの上げ下げを行ったり、その他雑事をこなしたりしてます。
所で、何故に"鏡の間"と呼ばれるのか。それは…

毎年恒例の古典芸能_e0015879_225244100.jpg


こんな感じの姿見が置かれ、舞台に上がる役者が自らの衣装を確認する場でもある為です。
ある時は山奥の翁を。ある時は見目麗しい女性を。またある時は英雄の亡霊を…
この鏡はいくつほどの役者を映してきたのでしょうか。
今映ってるのはどこぞの大学生の様ですがね。

毎年恒例の古典芸能_e0015879_22581683.jpg


そして垂れ幕がついた鏡の間を正面から見るとこんな感じになります。
使い込まれた感が素敵な垂れ幕です。
そしてそして。薪能の所以、篝火もしっかりと用意がされておりますね。
夜になれば赤々と燃え上がり、幽玄な舞台を演出します。
精密機器に煙は好ましく無いし、消化の為の水はおかまいなしにばしゃばしゃと張られるし…と、
音響としてはいささか悩みの種でもあるのですが…
薪の爆ぜる音が聞こえる中で舞われる能というのは贅沢なものです。

さて。私は明日の能を楽しみにしております。
「土蜘蛛」が演じられるからです。
この「土蜘蛛」という演目は、能の中において一際異彩を放ちます。
基本的に能はゆっくり、朗々とセリフを読み上げ、笛や鼓の音に合わせ、悠然と舞いを舞うものですが、「土蜘蛛」はとにかく派手!

病床に伏せった源頼光の元に突如現れ、蜘蛛の糸を投げかける怪僧。
頼光が太刀をもってこれを切り払うとたちまちに僧は姿を消す。
そこへ駆けつけた武者が、従者を連れて残された血の跡を追い、僧を追う。

追った先で武者を待っていたのは…なんと土蜘蛛の精だった!

武者達に襲いかかり、幾重もの蜘蛛の糸でからめとろうとする土蜘蛛。
その身にからみつく蜘蛛の糸に苦しめられる武者達。
苦闘の末、ついに武者は土蜘蛛の首を切り落とし、都へと帰還する…

という物語です。とにかく話の展開が派手!そして演出も派手!
蜘蛛の糸は「かかった芝居」をするのではなく、実際に細かな紙の糸を投げかけます。
これが非常に美しい放物線を描き、幾重にも武者達に降りかかるのです。
投げかけるたびにどよめく歓声。余韻すら残してしなだれかかる蜘蛛の糸。

全面的に魅せる事重視の演目です。これでウケないハズが無い!

以前、一度だけ見て一発で好きになった演目です。
再演を心待ちにしていたので、本当に明日は楽しみです!

ちゃんと仕事をこなして、一番の見せ場を楽しもうと思います。
明日も晴れますように。(笑
by boardtrick | 2006-06-01 22:53 | 現実で色々
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